海
真っ暗闇の中、遠い遠い砂浜を目指して一人歩を進めた夏夜の海
きっとホントはたいした距離はなかったのに、やけに遠く感じた。
波の音は怖さばかりを強め、悲しみさえも消すことのないままで真っ白くこっちへ向かって来る
そのうちだんだん景色が見えてきて、私は必死に足元に広がっている砂浜に何かを書こうとする
奇麗事を並べて理由付けたり、見栄を張って大きい事を言い張るんじゃなくて、逢えば分かり合える。
きっとこの影が重なれば、ドラマやマンガのヒロインにも負けないくらいの明日が待っていると信じてた。
一歩踏み出せば届くと思う一方で、いつもためらっている私
このまま踏み出せずにいたらそこは百年経っても現在地
背伸びをしてたサンダルはそのまま流されて・・・
ノーヒールで歩く私をあなたはどう表現しますか?