「むかしのむかし、スキだった人
あたしを甘えん坊だと言ったっけ…
今のあたしはちっとも変わっていませんか?」
あなたのにおい
どんな場所にいても、人込みに混ざっても見つけられるにおい
そんな香りに導かれていくように、いつも後をつけていたい。
だって今は温もりが欲しいから…
放っておかれるは嫌いじゃなかったの。
それは愛ある故の贅沢で、
自由にされるのも嫌いじゃなかったの。
それは確かな絆が出来上がっていたからで、
何も持っていない人は怖くなる。
小さなコトでも寂しくなって、信じる想いは別のモノへと変わっていった。
あたしが抱えた淋しさと同じくらいの切なさを、あなたにぶつけようとしたけれど
それは必要なかったみたいだね?
だって あなたはきっと受け入れきれず 潰れてしまうでしょう?
解かってもらおうと、押し付けて、
恋愛に“意地は必要ない”ことは、頭だけが分かってたみたい。
もっともっとケンカしたら良かったかな?
ぶつかりあえば変われたのかな?
ちょっと無理したピンク色の服を気に入ってくれたあなた
仲直りに、甘い一言 もられたら それだけで幸せでした。
抱きしめられたら怒ってたことさえ忘れられた。
本当に本当に、ズルいと思ったけど…
あたしはきっと あいた口に ちょっぴりしょっぱくてほのかに甘い キャンディを放り込まれたんだね
たった一つのあめ玉は だんだん小さくなりながら消えてった…。